ジュニーニョの無回転のフリーキックを見たことがあるでしょうか?
全く回転しないボールは、ゴールキーパーの手前で予測不可能な変化をし、本来なら取れるはずのコースに飛んだシュートもことごとくゴールしてしまう魔法のようなキックです。
マンガではこういうシュートは存在したのですが、これが実際のサッカーでできるなんて初めて見たときは本当に驚きました。
そして、さらに驚くべきはその精度の高さです。
たまに、マグレで無回転のシュートが打てるというレベルではありません。
おそらく練習では100発100中の確率でできるのであろうというくらい、簡単に無回転ボールを蹴ってきます。
インステップキックでボールの真芯をとらえることができれば、ボールは無回転で飛んでいきます。
しかし、無回転で飛んだボールはすべて予測不可能な変化をするのかというとそうではありません。
落ちるどころか逆に伸びていく場合も多いですし、どうやら単純にボールの真芯をとらえるだけではダメそうです。
ジュニーニョのフリーキックを見たことがない人も多いと思いますが、2006年ドイツワールドカップの日本vsブラジルは見ていた人が多いでしょう。
実は、試合を決定づける3点目を奪ったのが、ジュニーニョの無回転シュートなのです。
「あれ?フリーキックでなんて点取られてないよね?」
そう思われる方も多いでしょう。そうです。ジュニーニョの無回転シュートは、フリーキックでなくても打てるのです!
私は2006年ワールドカップの時には、すでにジュニーニョの無回転フリーキックのことは知っていました。ただ、ロナウジーニョ、ロビーニョ、カカなど、ものすごいタレントをそろえたブラジル代表の中盤では出番もなく、フリーキックを見ることはないのではないかと考えていました。
ですので、できれば途中交代でもいいので、是非ワールドカップという大舞台で無回転フリーキックを決めて欲しいと思っていたのです。
そしてその期待に応え、ジュニーニョは見事に無回転シュートを我々に披露してくれました。ただし、最も見たくなかった日本戦で・・
ダメ押しの得点を奪われ、日本の決勝トーナメントの可能性は完全に絶たれたという事実で、解説者や多くのサッカーファンが見逃していたと思いますが、ジュニーニョのロングシュートは、無回転で飛んでいき、川口の目の前で急激に落ちて、そしてキーパーの脇をすり抜けるようにゴールしていったのです。
シュートが無回転で急激に変化したことに気付いたとしても、それが狙って蹴られたものだと考えないのが自然です。
たまたま無回転で蹴られたボールが急激に変化することがあるということは、サッカー経験者なら誰でも知っていることです。しかし、今までのサッカー史上それを狙って意図的に蹴れる選手なんていうのはマンガの世界にしかいかなったのですから。
それでは、無回転フリーキックの蹴り方を解説します。
分析してもわからないこと部分が多かったのですが、グランパスエイトの本田圭佑選手の解説とキックフォームを見て、かなりの部分が解明できました。
やはり、完全なインステップキックでボールの真芯をとらえるキックではボールは落ちません。
インステップという面でボールをとらえるのではなく、インフロントとインステップの中間くらいの甲の角でボールを押し出すように蹴るということです。
もちろん蹴る場所はボールの中心。
イメージとしては、蹴り足を振り抜いた方向よりも少しだけ外側にボールを押し出す感じです。
本田選手は、少しだけ重心を後ろに残すように蹴っていると言っていましたが、これは外側にボールを押し出すイメージとイコールです。
ジュニーニョの蹴り方もかなりこれに近いですが、長距離からのフリーキックの場合は、この蹴り方よりももう少しインステップキックに寄りの蹴り方になっていると思います。
下の動画の本田選手の蹴ったボールを良く見ていただくと分かるのですが、蹴られたボールは全くの無回転ではなく、わずかにアウト回転がかかっています。
これは足の振り抜いた方向と、ボールの飛んでいる方向が違うためであり、極端な言い方をするとインフロントでボールを外側に押し出した蹴り方ということもできます。
尚、無回転キックの練習のし過ぎると、基本的なインフロントキックのフォームが崩れる可能性が高いので、練習する際には十分に注意してください。
以下は参考の動画です。
ジュニーニョ フリーキック ゴール集
本田選手の無回転 ブレ球フリーキック(やべっちFCより)

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