あのマラドーナは、全てのキックを基本に忠実に完璧に蹴っていたのかというと実は少し違います。
これは本当に優秀な選手にたまに見られることなのですが、キックに関しては少しクセがあるのです。
マラドーナは、まっすぐのインステップキックというのはほとんど使いません。
インフロントとチップキックの中間くらいのキックを多用しています。
例えば、1994年アメリカワールドカップのグループリーグで見せた5回連続のダイレクトパスをとめてのミドルシュート。
これは一般的にはインステップキックで力強いシュートを打つミドルレンジでした。
ところがマラドーナは、インに掛けたキックでゴールの左隅を確実に狙ってきました。
スピードはそこそこありますが、決して力強いキックではありません。
このプレーに代表されるように、マラドーナはインで感覚的に蹴るキックを多用しています。
数少ないインステップキックでのゴールのときも、若干インにかかった巻いたシュートになっています。
そして、マラドーナは高く遠くに飛ばす完全なインフロントキックというのを蹴っているイメージはほとんどありません。
中距離からショートパスがほとんどで、インチップまたはアウトサイドキックが非常に多いです。もちろんそのほとんどが左足です。
インサイドキックもいわゆる基本に忠実なキックではなく、適当に感覚で蹴っているような蹴り方です。特に南米の選手に多いパターンですね。
マラドーナと一般の選手とそのまま比較するのはナンセンスかもしれませんが、みんながみんな全てのキックを完璧に蹴る必要はないと言えるのではないでしょうか。
自分のプレーに必要ならば、ちゃんと練習して蹴れるようにしたほうが良いと思いますが、プレースタイルやポジションによっては、まずは自分のプレーに絶対に欠かせない1つのキックの精度を上げ、それを武器にプレーするということも重要だと思います。

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